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Kai Kristiansen NO.42メンテナンス

明けましておめでとうございます。2015年も多くのヴィンテージ家具をメンテナンスして、皆様に納得いくモノを提供していけたらと思っています。

そこで年明け最初のブログはKai Kristiansenのダイニングチェアのメンテナンスの模様を見て頂こうかと

 Kai Kristiansen NO.42

 

miya-no42-img11Kai Kristiansen

1949年指物技術工の資格を取得。王立芸術アカデミーにてコーア・クリント(デンマークデザイン家具の父と呼ばれた)に師事し1950年卒業。55年に自身のスタジオを構えます。クリスチャンセンのデザインは、デンマークミッドセンチュリー家具の代表ともいえます。

 彼の代表作であるNO.42チェアは1950年代にデンマークで発表され、エッジの効いたハーフアームと、そこから伸びる後ろ脚の綺麗なフォルムがこの椅子の特徴です。

 メンテナンス NO.1

見てのとうり木枠のフレームがDSC_0219黒色です。

これはもともとの素材であるチークに着色して、ベットリと上から塗装をしています。

チークという木は油分が多く腐りにくく丈夫で、昔から船の甲板に使われるなど、家具の材質としてはかなりの高級材です。

その素晴らし材質のモノに着色をして、元の良さを消してしまっている理由は私にはわかりませんが…

まず始めにこのベットリと塗られた塗装を剥いでいく作業をします。

 

 

 

 

 

 

DSC_0222 剥離剤という塗装を剥がす液体を塗ってしばらく放置。

だんだんと塗装が木部から剥がれていきます。それをヘラを使って削り落としていきます。

平面の少ない椅子の塗装の剥離作業はかなり手間と時間がかかります。

メンテナンスNO.2 

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剥離作業が終わった木のフレームにサンドペーパーを使って削っていきます。今回は粗いサンドペーパーでの削りから仕上げの削りまで4段階の削り作業を行いました。すっかりスッピンになって、チークの木目がでてきました。 

 仕上がり

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仕上げに家具用のオイルを塗って仕上げます。

上段の写真はメンテナンス前の黒く着色された椅子(左)とメンテナンス後の チーク本来の木の色で仕上げた椅子(右)

色の好みはあるかもしれませんが、Lille Nordicでは木の持つ本来の良さと、ヴィンテージの風合いを大切にしてメンテナンスするように心がけています。

是非店頭で見て座って確認して頂けたらと思います。