おかげさまで色々な北欧ヴィンテージの名作椅子の修理、メンテナンスをご依頼いただくことも増えてきました。
今回はお客様が長年使われていた、デンマークの巨匠ハンス・J・ウェグナーデザインの椅子のメンテナンスの模様です。
PP66チャイニーズチェア
中国、明の時代の椅子をリデザインしたものとして有名である通称チャイニーズチェア。
ハンス・J・ウェグナーが1943年に最初のデザインをしたものを改良され、1970年にデンマークのPPモブラー社から今のものが発売されました。
背もたれからアームに続く笠木は曲げ木によって作られ、座り心地も抜群に良いです。
お客様からのご依頼で接着が外れ、ぐらついているチャイニーズチェアのメンテナンス。この椅子はかなり前に奥様から旦那様へ贈られたもの。そんな愛着のある椅子だからこそメンテナンスしながら長く使いたいですよね。
日本の椅子と違って、北欧の椅子は修理しやすく作られているものが多いような気がします。
ショックレスハンマーで慎重に、椅子を傷つけないよう接合部をひろげていき、接着剤を流し込みます。
一ヶ所の接着が外れてしまうと、そのぐらつきの影響から別のヶ所も接着が外れることが多々あります。
今回の接着は計五ヶ所。
椅子のアームの根元も接着が外れ、グラグラに。
接着剤を流し込み、クランプという器具で締め上げ、木同士を圧着します。
いくつものクランプを使うため、クランプが重なり合わないよう締め上げる角度を計算しながら配置。
溢れた接着剤は拭き取り、一日乾かしたら完了。ぐらつきの不安はなく、安心してまたお座りいただけます。
椅子は直接私たちに触れる家具。大事な椅子、愛着のある椅子だからこそ、弱った所、修理が必要な所はしっかりメンテナンスして長く使いましょう。
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